■エルメスのピコタンとは
「ピコタン」の由来
2003年に発売されたピコタンですが、名前の由来は中世フランスまで遡ります。
中世フランスでは、牛や馬の餌を入れるボワソー升(約12.7リットル)の4分の1を示すのに「ピコタン」という単位を用いていました。
日本で例えるなら、”升”や”合”などお酒を入れる容器の単位に近いイメージでしょうか。
また、オープン型のシンプルなデザインは、牛や馬が歩きながら餌を食べられるバッグのデザインを参考にしていると言われています。これは、馬具工房として創業したエルメスらしいデザインともいえるのではないでしょうか。
ピコタンとピコタンロックの違い
2003年に発売されたピコタンですが、2008年ごろに、新しく”ピコタンロック”が発売されました。
ピコタンとピコタンロックで大きく異なる点は、その名の通りピコタンロックには南京錠とカギが付属しており、バッグ自体にカギが取り付けれる構造になっています。
■エルメス「ピコタン」のサイズと重さ
次にピコタンロックのサイズと重さについてご紹介します。
ピコタンロックのサイズは、5種類展開されています。
▼左からPM、MM、GMとなり、他にもPMより小さいミクロとGMより大きいTGMというサイズがあります
「ピコタンロック ミクロ」のサイズと重さ
横幅:16センチ 重さ約:160g
手のひらに収まるくらい、小さなサイズです。
スマホがようやく収まるくらいの幅で、長財布だと入らないのでミニウォレットに変える必要があります。
「ピコタンロック PM」のサイズと重さ
横幅:18センチ 重さ:約400g
長財布は一般的なサイズであれば、横に入れて収まります。
小さいシルエットのハンドバッグを好む方であれば、PMサイズをオススメします。
「ピコタンロック MM」のサイズと重さ
横幅:23センチ 重さ:約460g
容量として多少の余裕があるバッグが好みだけど、大きすぎるバッグは苦手。
という方にはMMサイズをオススメします。
長財布も縦横のどちらの向きでも外から見えない程度に収まります。
「ピコタンロック GM」のサイズと重さ
横幅:26センチ 重さ:約920g
持ち歩く荷物が多い方はGMサイズがオススメです。ペットボトルや小さめの日傘でも収納できます。
ただし、GMサイズ以上になると革の厚みも増して重たくなっています。
空にした状態で、一度手に持って重さを確認することをオススメします。
「ピコタンロック TGM」のサイズと重さ
横幅:33センチ 重さ:約1,300g
ピコタンシリーズの中では、最も大きいサイズです。
ピコタンは中に仕切りが無い構造の為、大きい荷物もしっかり入ります。
バーキンの30㎝よりも300g 程度重たいので、こちらも一度手にもって重さを確認してみた方が良いかもしれません。
■エルメス「ピコタン」の人気カラーと素材
20年近く発売されているピコタンシリーズですが、展開されている素材は様々な種類があります。その中で、人気のカラーと素材について説明します。
シンプルでエレガントなブラック・グレー
もともと上品なミニサイズのピコタンですが、シックなカラーになるとより一層、大人な印象を演出してくれます。
▼ブラック
▼エトープ
▼トゥルティエールグレー
差し色になるピンクやイエロー
明るいカラーになると、可愛らしい印象が際立ちます。
落ち着いたカラーの洋服が多い方は、差し色になるカラーを選んでみてもよいかもしれません。
▼ローズエクストリーム
▼スフレ
人気定番の素材は”トリヨンクレマンス”
現在、ピコタンシリーズの主な素材は”トリヨンクレマンス”になります。
トリヨンクレマンスは牛革の素材ですが、その特徴は「傷が目立ちにくい型押し」、「トリヨンクレマンス特有の柔らかさ」にあります。
フォーマル・クラシックな印象になりがちな固い革素材と比較して、柔らかいトリヨンクレマンスは、カジュアルな装いにもピッタリです。
▼トリヨンクレマンス
■エルメス「ピコタン」の国内定価と中古価格
※2019年8月12日現在のおおよその国内定価と中古価格になります
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国内定価(税抜)
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中古価格
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ミクロ
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¥251,000
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15〜20万円前後
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PM
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¥321,000
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20〜30万円前後
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MM
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¥352,000
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20〜30万円前後
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GM
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¥419,000
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20〜30万円前後
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TGM
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¥490,000
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20〜30万円前後
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国内定価はサイズが大きくなるにつれ高くなりますが、リユースアイテムの販売価格はサイズによって、殆ど変わりません。
人気が高いPM・MMサイズが、定価に近い価格設定がされる傾向にあります。また、カラーによっても中古相場は変わってきます。人気色であるエトープなどは、他のカラーと比較して少し高い価格設定がされている傾向があります。
■エルメス「ピコタン」その他の種類(2018年頃〜)
ピコタンロック”タッチ”について
エルメスには”タッチ”シリーズというデザインが存在します。
バーキンやケリーだけでなく、ピコタンにおいても展開されています。
それでは、ピコタンロックと異なる点はどこにあるのでしょうか。
ピコタンロックのハンドル部分▼
ピコタンロックタッチのハンドル部分▼
上記の写真で分かるように、”ピコタンロック タッチ”のハンドル部分は、ボディ部分と異なる素材が使用されています。
ハンドル部分の素材は、しっとりとした手触りが特徴の”ヴォー・スイフト”という牛革が主に使用されています。
また、ハンドルとボディで異なるカラーで製造されることがある為、特別感溢れるピコタンとして持つことができます。
ちょっと変わってる? ”ピコタン トレサージュ”について
下記のピコタンを見て、ピコタンと変わったポイントが2つ分かる方は、非常にエルメスに詳しい方だと思います。
その違いはどこにあるでしょうか?
1つ目は、ハンドル部分のデザインです。
トレサージュはフランス語で「編むこと、結ぶこと」を意味します。
その名の通り、異なる革同士を編み込むことで、ハンドルに模様が描かれているように製造されています。
こちらは分かりやすい違いですね。
2つ目は、素材に”ヴォー・エプソン”を使用していることです。
下記2つの写真でバッグ表面に使われている素材を比較して見ると、トレサージュの革は非常に細かい型押しであることが分かると思います。
ピコタンロックは”トリヨンクレマンス”という柔らかい牛革を使用していて、トレサージュは”ヴォー・エプソン”を使用しています。
エプソンの特徴は、固く、張りがあることが特徴です。
型崩れが気になる方は、ヴォー・エプソンの素材が使われている”ピコタンロック トレサージュ”を検討されることをおすすめします。
ピコタン トレサージュ▼
ピコタン ロック▼
■まとめ
2000年代から発売されたピコタンシリーズ。
創業160年の歴史あるエルメスの中で、比較的新しい製品に該当しますが、人気は絶大でブランドを代表するアイコンバッグです。また、カラーバリエーションも多彩です。
定番・新色以外にも魅力的なカラーが多く、ぜひ一度インターネットやリユースショップも合わせて確認してみてください。
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